退職金制度とは

勘違いしやすい部分ですが、退職金制度は法律で設置を義務付けられている制度ではありません。会社を作る場合に、退職金制度を作るかどうか、いくらの退職金を支払うかは、経営者の自由です。

しかし、ここで忘れてはいけないのは、一度でも退職金を設置したら、会社の経営が不振であっても、退職金を支払う義務が発生します。一度退職金制度を始めたら、その時点で雇用されている人に対しては、退職金を支払わなければいけないのです。

そのため、今後の会社経営が厳しくなる見込みがあるのであれば、現在退職金制度を設置している企業なら、その廃止を視野に入れる必要もでてきます。

一方で、退職金制度を設置することでのメリットもあります。最近では、人材不足が叫ばれている業界も少なくありません。少しでも優秀な良い人材を増やしたいと考えているのならば、退職金制度を設置することもひとつの手です。

求職者側は、退職金制度の有無で、会社の経営状態を見ていることがあります。退職金制度のある会社なら、「将来も安定的に働けるのではないか」と、考えるのです。退職金制度のある会社とない会社を比べれば、ある会社を選ぶ人が多いでしょう。

また、退職金制度というと、1つしかないように思えますが、実は退職金には、以下のように様々な形態のものがあります。

確定給付企業年金

確定給付企業年金は資金の運用利回りの成果に紐付かず、勤続年数や給与などの要素によって金額が決まる年金となります。従業員へ支払う金額の見通しが立つ反面、資金が不足している場合は企業側が補填する必要があります。

確定拠出年金(401K)

確定給付企業年金とは反対の性質をもつのが確定拠出年金(401k)です。こちらは毎月の掛け金を加入者である従業員が指定して運用し、運用の成果がそのまま年金として支給されます。個人で掛金を支払う「個人型」と、企業が掛金を支払う「企業型」の2種類があります。

中小企業退職金共済制度

中小企業のみ加入することができる制度です。掛金の一部を国から助成を受けることができるメリットがあります。掛金を減額する場合は従業員の同意が必要となります。